秋の名宝展2024

秋の名宝展2024 到彼岸(とうひがん) ー浄土・熊野・長谷ー

「暑さ寒さも、彼岸まで」ーー。春と秋の「お彼岸」は、四季のうつろいが明瞭な日本列島で独自に発達した宗教行事であり、千年以上の長きにわたって日本人の生活に深く根を下ろしてきました。
「彼岸」はサンスクリット語paraの漢訳で、われわれ衆生の生きる迷いの世界(此岸)に対し、悟りの世界を「向こう岸」にたとえたものです。「悟りに至る」ことをparamita(波羅蜜多)といい、それを漢訳した語が「到彼岸」です。浄土教の発達とともに、死後の極楽往生を指す語としても用いられるようになりました。この到彼岸の概念が、先祖を敬う日本人の心と結びつき、年中行事としての「お彼岸」が成立したと考えられます。さらに、「隠国(こもりく)」とよばれた大和長谷や紀伊熊野に象徴される日本独自の来世観は、「彼岸」にまつわる信仰と芸術の発達を促しました。このたびの「秋の名宝展」では、浄土・熊野・長谷をキーワードに、館蔵の優品をご紹介します。長谷信仰ゆかりの美術作品として、恒例の《長谷寺縁起絵巻》の公開も行います(今年度は上巻を展示)。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

夏の名宝展2024

夏の名宝展2024 涼をもとめて ー清方と祥啓・水辺の叙景ー

今年も暑い暑い夏がやってきました。観音ミュージアムでは、館蔵の名宝のなかから、この季節にふさわしい水辺の景観を描いた日本画・仏画をご覧いただきます。近代化が進む大正・昭和期に、失われゆく江戸情緒を描いた鏑木清方の『真﨑祠前写景』。そして、「啓書記」の異称でも知られる建長寺の画僧で、雪舟・雪村と並び称せられる室町水墨画壇の巨匠、賢江祥啓の作と伝わる『よう龍観音図(瀧見観音)』。近代日本画と中世水墨画という異なる技法・形式で描かれた両作ですが、いずれも水辺に心を遊ばせるよろこびを感じさせてくれます。毎年のように猛暑記録が更新されていくなか、百年前の東京、そして五百年前の鎌倉の夏に想いを馳せ、昔日の風物のなかに涼をもとめるひとときを観音ミュージアムでお過ごしください。このほか、棟方志功・富岡鉄斎・谷文晁ら、近世・近現代の巨匠たちのそれぞれの「夏」を感じさせる名品も登場します。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101
お帰りなさい、絆観音

絆観音

2024年度特別展 お帰りなさい、絆観音 ーよみがえる天平の精華 中村恒克・飯沼春子2人展ー

いまから1300年前〔奈良時代・養老5年(721)〕に造られたとの伝承をもつ、鎌倉長谷寺の本尊・十一面観音菩薩立像。その造立当初のお姿を再現すべく2021年から始動した「絆観音」プロジェクトは、新しい観音像への截金彩色が完了した2024年4月をもって完結しました。このたび、完成したお像をお迎えするにあたり、制作を担われた彫刻家・中村恒克博士と日本画家・飯沼春子博士のこれまでの業績を紹介する2人展を開催いたします。令和によみがえった天平の美をお楽しみください。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

春のお彼岸

春の名宝展2024 お彼岸の仏さま 長谷寺の地蔵菩薩と阿弥陀如来

春の名宝展では、お彼岸の季節にちなんで、長谷寺に伝わるお地蔵さまと阿弥陀さまの仏像・仏画をご覧いただきます。もともと「お彼岸」とは、「此岸(こちら側の岸=現世あるいは輪廻の世界)の向こう岸にある世界」の意で、悟りを得た魂が赴く浄土を指しています。本展では、わたしたちを「彼岸」に導いてくださる仏さまをご紹介します。
お釈迦さまが入滅した後の無仏の世で、六道の衆生を救う地蔵菩薩。錫杖を携えたそのお姿は、観音信仰と結びつき、長谷観音の像容にも影響を与えたと考えられています。
そして、西方浄土の教主、阿弥陀如来。観音菩薩と勢至菩薩を従えた阿弥陀三尊の主尊でもあり、極楽往生を願う多くの人たちに救済の希望を与えてきました。
花匂う長谷寺の境内で、浄土の世界にしばし思いを馳せてみてください。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

2024年新春特集展示

2024年新春特集展示 弁天・大黒・恵比寿と辰年の観音さま

新春特集展示として、今年も弁才天・大黒天・恵比寿神像のご開帳を行います。

在銘作品としては東日本最古とされる大黒天立像をはじめ、新年の福を授ける神々に、ぜひ会いにいらしてください。

 

そして、2024年は辰年。観音ミュージアム初公開となる、幕末・明治期の画家、鬼頭道恭の《騎龍観音画像》をはじめとして、龍が描かれた水墨画を館蔵品からセレクトしてご覧いただきます。

上り龍のようにみなさまの運気が上昇する、すばらしい1年となりますように。

年の初めはぜひ観音ミュージアムでお過ごしください。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

長谷寺紅葉図屏風

2023年度秋の特集展示「はせでら紅葉物語2023」

物語を紡ぐ、長谷寺の四季。

この秋は、日本画家・佐藤宏三氏の大作《長谷寺紅葉図屏風》(2018年)を中心に、藤岡牧夫氏、矢野元晴氏ら人気画家が長谷寺の紅葉からインスピレーションを受けて制作した珠玉の作品の数々をご覧いただきます。

あわせて、恒例の《長谷寺縁起絵巻》(1557年、神奈川県指定文化財)の特別公開も実施します。

あなただけの秋の物語を見つけに、ぜひ観音ミュージアムにお越しください。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

めぐり旅2023

夏休み特集展示 かのんちゃんと行く 地獄極楽めぐり旅2023

亡くなった人の魂が還ってくるという、お盆。

夏に祖先の霊を祀る日本古来の習俗と、仏教伝来とともに伝わった年中行事である盂蘭盆会(うらぼんえ)が融合して、真夏の暑い時期に亡き人を偲ぶという日本の夏の原風景が形成された、と考えられています。
仏教寺院では、この季節に地獄極楽の絵解きがさかんに行われました。それは、人々が死後の世界に対する素朴な恐怖心をきっかけに菩提の道へ進むようにとねがう、民衆教化の方便でもありましたが、同時に目に見えない世界への想像力や畏敬の念を養う場としても機能していたことでしょう。

本展では、7月生まれの観音ミュージアムのイメージキャラクター「かのんちゃん」を案内役として、長谷寺が所蔵する十王図(江戸時代)をはじめ、地獄極楽にちなんだ仏画・仏像を公開いたします。かつて日本の津々浦々で行われていた絵解きの風景を思い描きながら、現当二世(現世と当来世=死後の世界)の救いを求めて観音さまのもとに集った人々の息吹を伝える、祈りの遺産に触れてみてください。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 8月22日(火)、8月23日(水)、8月24日(木)
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

あじさい特集展

2023年あじさい特集展 長谷寺あじさい物語

鎌倉といえば紫陽花、紫陽花といえば長谷寺といわれるほどに、古都・鎌倉の初夏の風物詩として定着した長谷寺の紫陽花。

観音ミュージアムでは、紫陽花シーズンにちなみ、当館所蔵品の中から厳選した紫陽花をテーマとした作品展を開催いたします。
油絵、日本画、水彩画、写真の各分野で活躍するアーティストたちの紡いだそれぞれの「あじさい物語」をお楽しみください。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

2023年春の新収蔵品展

2023年春の新収蔵品展 光明の巨人 山崎辨榮上人

幕末の日本に生まれ、浄土宗の改革者として活躍した山崎辨榮上人(1859-1920)。念仏者としての辨榮上人は、法然上人(1133-1212)の流れを汲む専修念仏の徹底した実践者であり、他方では近代の黎明を生きた宗教者・思想家として、浄土教学のみならず原始仏教やキリスト教、西洋哲学からも真理を受容し、人間の宗教的感情の根源である「霊性」を深く探究されました。上人の思想はやがて光明主義として結実し、時代の転換期を生きる多くの人々を照らす光となりました。
本展では、鎌倉在住の方の御遺族より御寄贈頂いた辨榮上人の書と仏画を、新収蔵品展として公開いたします。貴重な書画が世に散逸し行方知れずにならぬよう願い、信仰のあらわれとして蒐集されたものです。上人没後100年あまりを経たいまも燦然と輝く「光明の巨人」の息吹を感じていただければ幸いです。

 

※本展は3期に分けて、展示作品の入れ替えを行います。期間ごとの展示作品の詳細は、下記リンク先の出品リストをご覧ください。

2023春の新収蔵品展出品リスト

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101

弁才天と女神たち

2023年新春特集展示 弁才天と女神たち 同時開帳・東日本最古の大黒天

「観音さまは男?女?」

こんな疑問を持たれる方も多いと思います。さらに、「如来や菩薩のような高位の尊格には、性別はありません」「菩薩は男性の服装をまとっているので、男性です」といった定型的な答えではいまひとつ釈然としない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。それは、観音菩薩がしばしば女性性や母性と結びついたかたちで表象されるからでしょう。

 

本展では、新春恒例の弁才天・大黒天の両尊開帳にあわせて、女神である弁才天の仏像・画像とともに、観音菩薩の女性性を示す絵画作品を、当館所蔵品からセレクト。遠くネパールや中国の仏画も登場します。

「観音さまは男?女?」

ぜひ、ご自身なりの答えを探してみてください。

開館時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 会期中無休
入館料 大人(中学生以上)300円
小人(小学生)150円
※長谷寺拝観料別途(大人400円・小学生200円)
お問い合わせ 〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
宗教法人長谷寺内
TEL 0467-22-6100 FAX 0467-22-6101