七福神のうち、ただひとりの女性の神さまが弁才天です。音楽・芸能の神として、2本の腕に琵琶(びわ)を抱えた姿であらわされるほか、8本の腕に財産や智慧を象徴するさまざまな持物(じもつ)を持っていたり、頭の上に宇賀神(うがじん)とよばれる蛇の形の神さまをのせていたり……と、さまざまな姿で表されてきた「弁天さま」。人々が弁才天に寄せたさまざまな願いや祈りが、こうした多様な造形を生んだといえるかもしれません。
本展では、長谷寺に伝わる弁才天の彫刻・絵画を中心に、弘法大師御作の伝承で知られる大黒天立像(通称「出世大黒天」、鎌倉市指定文化財)をはじめとする縁起のよい神仏の像を公開します。長谷寺の「福の神」とともに新春をことほぎ、より良い1年の始まりをお迎えください。
《弁才天坐像》(「出世弁財天」) 江戸時代
《大黒天立像》(「出世大黒天」) 室町時代 応永19年(1412) 鎌倉市指定文化財
《弥勒菩薩坐像》 江戸時代 延宝9年(1681)
歌川房種《七福神けいこまち》 江戸時代後期
【おしらせ】
展示室内で配布しておりましたイラスト入りリーフレット「弁天さまのひみつ」は、ご好評のため欠品となっております。ご入用の方は、下記「お知らせ」ページよりpdfデータをダウンロードしてお使いください。プリントアウトして「ぬり絵」としてもお楽しみ頂けます。
https://www.kannon-museum.jp/sys2024/2019/01/1481/